2011年4月28日木曜日

緻密な激情だ(僕は塞ぎ込んでる)、なにを言っても聞きやしない赤子の勝算だ(感情は手に負えないはじめての子供のように俺のなかを書けまわる)、理解の不親切で俺はなにもかも回答できない(理解したって頷くたびに俺は歪んだ血潮を嘔吐するだけだ)、理性のとばっちりで(いつもそいつのせいで)、俺は一秒ごとに我に返る(そして一秒ごとに忘れる)、無様な心音が微睡みの匂いを嗅ぎつけてもう泣く手立てを装飾する(詩集、物語り、コード、香り、洋服、レジ、無精髭とパジャマと水以外のこの世のすべて)、いいかげんな狭間だ(心臓と瞳の距離ぐらい)、彼女が髪を金髪にした(手錠を、貞操帯を、猶予を)、まるで彼女の漆黒がその闇黒が解放され世界を満たすように俺を襲う(髪の一本一本に染みこんだ乙女の黒、その色から生まれたあらゆる色が、太陽の色に「もってかれる」)、根こそぎ(頭皮を爛れさせながら)、軽やかさ(毛先も、血管も)、明るさ(太陽の絞り汁でこの夜を照らせ)、物語り(ワンピースを心臓になすりつけろ)、ボーイッシュ(女で居る鎖の剥離、王子がいなければ自らが王子になればいい、性の透明さに居心地が良くなってゆく、わたしだけのタカラヅカ)、彼女は軽くなる(痩せてゆく胸のように)、軽くなる(重くなってゆく太腿とは逆に)、彼女の自由さ(無期限の不自由さと聖戦しなければいけなかった瞳がついに見境なく)、自由(あれもこれも、今までのすべての禁止を)、それでも彼女が更新するたびに「ウイスパー」の広告が蔓延る(あいのり、宿命、男優、ハムレット、稽古場、世間話、血と汗の出会い)、俺は映画を見る(無感情の生理行為、俺の絶対)、チケをヤフオクる(とめどなく永遠重罪)、彼女への言葉をせしめる感情が許せないからカフェインで塞ぎ込めば今度は胃が爛れる(朝1本、昼2本、夜2本、溜息を餌に)、愛する女が故郷に帰還する情景がそれ程に美しいものなのか(あんな不気味なサングラスをしながらナンセンスなシールで継ぎ接ぎにした旅行鞄にすべてを包んで)、それを俺はどうしても見なければいけないのか(俺を見て俺を見て君を見るよ君を見るよなによりも大事な瞬間だから、くだらない、君は家族のもとへ踊り帰る、その美しさのなかに俺が居てはいけない、君をはじめっから愛していた光のなかに君は帰郷する、俺はそこに居てはいけない、結ばれるまでは)、ヤフオクに何時間もへばりついて(入札数24、16500円、残り時間永遠)、金の工面して(おっかん悪いけどまた貸して)、夜行バスなんておぞましい棺桶に肉体も魂も送還して(俺の知る限りもっとも不埒で無文明で許し難く悲惨な蠢く寝床)、俺はあの女が故郷に一瞬だけ帰って泣く姿が大嫌いだ(それを心待ちにしているあの女を愛しているすべての男たちが)、俺があの女に出会った時あの女は東京の女だった(すっかり素敵な)、俺は、あの女が、東京にいるその姿が好きだ(美しく儚く強く無謀で無性の愛、物語りもなく、風のようにただそこに)、涙も流さずに(微笑みもせず、真顔、そのもっとも美しい感情戦)、ただまいまとも言わずに(俺におかえりとも言わせない)、ただ俺の目のまえで踊るおまえが好きだ(何事もない、なんの祝日でもなく、誰も殺めず、誰も救わず、ただそこに流れるその日限りの息吹)、ブリーチ液に拳銃を浸そう、そう、アルトマンの映画の最後だ、俺ははらわたを抉られて、君は頭部を撃たれる、ブロンドは血が映える(なのに、映画が終わるまでjazzの演奏を止めやがらない、陰湿な、陰湿な)、俺が考えられる事なんてとてもわずかだ(これっぽっちだ)、優しく真摯で立派な紳士であるはずがない俺は(罵倒と折檻と強張り)、幼気なウェイトレスの女の子を傷つける事しかできない(それも救いたいだなんて身の程知らずの愛情発作のために)、血の痕でなく永遠痕なら視線ではなくすぐさま唇でなぞってその場で俺を処刑してくれと頼んだだろう深夜(毎秒思い出す彼女の光が暗がっていった瞳)、この深夜(夜の全貌)、夢中で咳き込む絶叫の具合が良くないから俺は三度君を願った(君を確かめる病)、リロードする更新ボタン(命の井戸)、ボタンを押して読み込むその3秒間のあの静止する時間がだいっ嫌いだよ(無音、静寂)、まるで、君のかわいい沈黙みたいだから(なにも言わずに俺から逃げてゆく君の声)、俺は、容易く明け渡す、無理なんだ、君は恐ろしい女だ、俺の手には負えない、そうだろ、かわいいひと、そうだろ、僕らは永遠に愛し合う事などないんだ、だから、いつまでもさよならを、明日起きた時にまだ君を想えていたらいいのにって俺はそれだけを願う、やがてくる9月か、くだらない、なんてくだらない(なんて愛しい)

自己紹介

Dear Morning Musume。 君のキャワキャワをキャッチだぜ!