2010年2月2日火曜日

愛ちゃんが譜面を破くとき

譜面が読める愛ちゃんの姿をドキュメントで見た事がある。
愛ちゃんはクラシックバレエを踊る。
愛ちゃんが譜面に無意識のうちに抵抗する躍動が好きだ、譜面の理解の要請を砕くその歌声が好きだ、アカデミックな信仰で挑んだはずなのに、譜面には書かれてはいない感情の音で愛ちゃんが啼き歌う瞬間に身震いする、愛ちゃんはいよいよ譜面にビンタをするんだ、愛ちゃんは曲中にめまぐるしく感情を揺らす、「高橋の歌い方は上手く歌おうとしてるだけで全然感情が見えない」なんて浅はかで幼稚でおこがましい耳の持ち主共だろう、愛ちゃん程に歌う事に過剰な感情を抱いてる女の子がハロプロのなかに居るはずがない、愛ちゃんはアカデミックな正常理性にその夢見がちな完成予想図に忠実であろうとすると見せかける曲のはじまりから一転、わずか3分間の曲中のなかで野蛮に野生な乙女の激情に誘われ音程を濡らし粗野な色情を底辺にうねらせ、それでも、一音一句につなぐ息継ぎで恥じらいを吸い込み、また正常な領域に帰還しようとする、愛ちゃんこそは歌うことによって女の子の感情の旅をしでかすんだ、感情に心のすべてが沈んでしまってついにはあのかわいい強い瞳から涙さえつたらせる、あまりにも感情的な野蛮なおいたの女の子だ、あの愛ちゃんの揺らぎが見えない奴らはつんぼなんだ、あの弱さが見えない奴らは盲目者なんだ、そうした視野で聴く者たちの耳こそが譜面通りのゴミ拾いの鼓膜なんだ、愛ちゃんの歌声のながれは譜面のうえを強く勇ましく正しくながれてゆくそれと同時にまるであの嘘発見器の震えて脱線する針が描く美しい動揺と真実の曲線のながれのように歌声が放流されてゆくんだ、愛ちゃんの歌声はひとつのながれじゃない、愛ちゃんの歌声には乙女の断層が空と大地が存在するんだ、i am ai と子供のように幼女の甘い涎のような声で俺たちに名前を言ってきた愛ちゃんはしかし、リゾナントブルーであんなに野生の乙女獣のような、いや、たぶん、今音源化されている乙女の声のなかで誰よりも野生な叫びをきかせる、その声と声の距離に、その合間に無限の乙女の音を秘めなきながら、愛ちゃんは歌ってるんだ、

自己紹介

Dear Morning Musume。 君のキャワキャワをキャッチだぜ!